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クリスマスツリースタッフブログ

クリスマスツリースタッフブログへようこそ! カメラマンやエディターが日々の思いを綴っております。
和的映像表現
みなさまこんにちは。

武藤です。

日ざしはぽかぽか、風はさらさら、
気持ちの良い気候が続いていますね。

この卯月皐月にご結婚されたみなさま
本当におめでとうございました。

水無月文月にご結婚されるみなさま
ご結婚式当日は素敵な1日になりますように
心よりお祈り申し上げております。

さてさて…。

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過去にもご紹介した事がございます、
当社から徒歩30秒の鳩森八幡神社には
なんと野外能舞台があるのです!
(ちなみに千駄ヶ谷駅の近くには国立能楽堂もあります)

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先日、この鳩森八幡神社の能舞台で薪能が行われました。

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晩春の夕刻はまだすこし肌寒く、
神社に生い茂る木々で周辺の灯りは遮断され
暗闇に能舞台だけが浮かび上がって見えます。

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薪能というだけあって、舞台のまわりには篝火が焚かれ
炎が力強く燃えて煙のにおいが漂い
赤く燃える薪がときどきパチッと音を立てます。
頭上では、枝葉がザザザ…と揺れています。



<参考>
— 横浜開港150周年記念事業 第12回称名寺薪能「橋弁慶」
~浄土式庭園 称名寺境内 平橋・反橋修復記念祝賀公演~


あとは、演者の声と笛と太鼓の音が聴こえるだけ。
屋外の生演奏は響きがよく、かすれた笛の音も
よく通る小鼓の音も、小気味よく夜の空に抜けていきます。

そういう所に座って舞台を観ていると
全身の感覚が研ぎ澄まされて、その場所に心が同調し
自分の体が自然の中に溶けていくような感じがしてきます。

この日の舞台では、父と娘の情愛が演じられていました。
ご存知のように、能は余計なものを極限まで省いた舞台です。
人の心を惑わすなら、顔の表情さえも邪魔だと。
だから舞台には人間の想いやエッセンスだけが浮き彫りになり
普遍的なテーマに人は共感するのでしょう。

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野外の舞台なら、それに自然のご馳走付きです。
まるで演者、観客、木、花、そこにあるすべての命が
そのエッセンスを呼吸しているようです。

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見事に昇華された芸術は自然と同じになる
という感覚が昔からありましたが、この日は何となく
芸術=自然=呼吸ということが体験できた様な気がしました。
少ししか観られませんでしたが、とても面白かったです。

              

能とはまた違いますが、
ブライダルの和的映像表現というものを最近よく考えています。

ウェディングドレスのようにふわっと風に揺れる白いレースは無いけれど
日本古来の色には目に痛いくらい鮮やかな色彩や、味わい深い繊細な色味があります。
また着物は着るだけでひとつの表現です。

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それから、日本人には水と樹が似合います。
その水と樹の質感を、婚礼の神秘性と合わせて是非追求したい。

土と共に暮らし、人生を楽しむこと。
一緒に生きていく人と出逢うことの喜び。
大切な人達の為に、一生懸命働く誇り。
人と人だけではなく、すべてのつながりに感謝する気持ち。
それらを音と映像でどう残してどう表現していくかを考えると
わくわくが止まらないです。
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